「ハイブリッドシステムチェック」の警告を無視することのデメリット

「ハイブリッドシステムチェック」の警告を無視すると、どうなるでしょうか。

よく質問していただくので、まとめてみました。

❶燃費の悪化

ハイブリッドシステムは、エンジンと電気モーターの協調動作によって高い燃費性能を実現しています。つまり、エンジンとバッテリーはふたつでひとつ。

しかし、ハイブリッドシステムに問題が発生すると、電気モーターの補助が適切に機能しなくなり、エンジンの負担が増えることで燃費が悪化します。

どのくらい燃費が悪化するかというと……30系プリウスの場合、通常23-25㎞/Lくらいで乗られていた方が多いようですが、エラーになると一気に16-18㎞/Lまで下がるようです。

過去最低記録で行けば、10km/Lになってしまった方もおられました。

となると、気になるのは燃費の悪化によるガソリンの消費量の増加。

 

2024年5月15日時点で、レギュラーガソリンの全国平均が約169円/Lです。

例えば、16㎞/Lの状態だと、1000km走行するために必要なガソリンの量は

ガソリン代は、62.5L×169/L=10562.5円になります。

通常を25km/Lとした場合、1000km走行するために必要なガソリンの量は

ガソリン代は、40L×169/L=6760円になります。

ということは、エラー状態のままだと、1000㎞毎に約3800円も損をすることになりますね。

年間1万キロとすると、毎年38,000円損をし続けるかもしれないということですね。

(けっこうデカいなぁ・・・)

 

❷走行性能の低下

ハイブリッドシステムが正常に機能していないと、電気モーターの出力が不安定になり、加速や減速のレスポンスが悪くなります。

また、システムの問題が深刻化すると、最悪の場合動かなくなる恐れがあります。

エラー状態で高速道路に乗ったことがありますが、坂道で遅すぎてトラックに追突されそうになりました。(笑)

そのくらいパワーがなくなりますので、これはけっこう実感がわくかもしれませんね。

また、ブレーキの反応も遅れるので、車間距離をいつもよりも広く取らないと、普通に危なかったりもします。

 

❸車両の信頼性の低下

ハイブリッドシステムに問題がある状態で運転を続けると、他の部品やシステムにも悪影響を与えることがあります。

特にバッテリーやインバーター、エンジンなどの主要コンポーネントが損傷を受けるリスクが高まります。

その結果、色々なところに負荷をかけて、故障が頻発し、修理費用が増大する恐れがあります。

予防的な修理を行うよりも、放置した結果としての修理費用は大幅に高くなってしまいます。

 

❹買取・下取り価格の下落

これは分かりやすいと思いますが、ハイブリッドシステムが正常に機能している車とそうでない車では、買取や下取りの価格が全然違ってきます。

ハイブリッドシステムチェックが点灯している車をわざわざ買おうとは思いませんもんね。

なので、中古車屋さんはそれをなおしてから販売するはず。

ということは、そのコストを考えると、買取価格はおのずと下がってしまうというカラクリです。

だったら先に交換修理してから、「ハイブリッドバッテリー交換済み」という形で買い取ってもらう方が、絶対に高値で売れますよね!

 

●まとめ●

ハイブリッドシステムチェックは、放置していて良いことなし!

しばらくはそのままエンジンで乗れますが、そのまま放置し続けると、どんどん別のところにも波及しますし、問題が深刻化していきます。

予防でも良いので、早めの交換をおススメいたします。